出産費用は医療費控除対象!お金が数万円戻ってくるかも! 〜経験者が損しない方法を徹底解説!〜

ドレミ
みなさん、確定申告の医療費控除をご存知ですか?

 

聞いたことはあるけどよくわからないという人も多いと思います。

 

簡単に言うと、

「医療費がたくさんかかったときに税務署に申告をすればお金が一部戻ってくる制度」です。

 

実は、この医療費控除は出産費用も対象なんです!!

 

なんだか、国の制度って「こんなお得な制度ありますよ!」って教えてくれないですよね。税金や社会保険料はしっかり取られるのに・・・・

 

ドレミ
目安としては、1月〜12月の1年間で10万円を超える医療費が発生していれば対象になります。

私の場合は4万円もお金が戻ってきましたよ!

 

そこで今回は、意外と知られていない「出産費用の医療費控除」について妊娠中にできることや産後やることを詳しくご紹介します。

 

 

 

この記事はこんな人におすすめです!

🔶まず、自分の出産費用が医療費控除でお金が戻る可能性があるか?を知りたい人
🔶出産費用の医療費控除について理解したい人
🔶税金のことは全くわからない人

 

 

 

 

【前提】自分の出産が医療費控除対象になる可能性が高いかを妊娠中に確認する方法

下で詳しくご説明しますが、出産による医療費の自己負担が10万円を超えれば医療費控除の対象となりお金が戻ってきます。

該当するかどうか確認する一番簡単な方法は、病院に「正常分娩時」の自己負担金の平均額を聞いてみることです。

私の場合は総合病院での出産でしたが、正常分娩で平均60万円前後と言われました。

国の制度である「出産一時金」は約42万円なので自己負担(実際に自分が病院に払う金額)は20万円前後ということになります。帝王切開だとさらに追加料金がかかるという回答でした。

この話を聞いた時点で「確定申告(還付申告)は絶対やるぞ!」と決心しました。

 

 

そもそも医療費控除とは?

対象や計算方法は?家族全員で合算できる!?

 

🔶対象期間

1月1日から12月31日の1年間が対象になります。

出産時期によっては2年連続で医療費控除をする場合もあるかと思います。出産時の自己負担額が10万円を超えるケースが多いので、出産年だけでも医療費控除をした方がいいでしょう。

 

🔶対象の人

生計が同じ人の医療費を合算できます。単身赴任中のパパも合算できます。

出産費用の金額が少ない場合でも、家族の医療費との合算で還付金が高くなるかもしれません。

 

🔶計算方法

還付の限度額は10万円です。わかりやすい事例でご説明します。

※前提
・パパの年収が約700万円、所得税率が20%(家族の中で一番高い税率)
生計が同じ6人の医療費合計が40万円(ママの出産費用で医療費控除対象額20万円含む)
・医療保険からの支払いや高額療養費はなし

 

【計算】
①6人の医療費合計額の40万円から一律10万円を引きます。収入や所得に関係なく10万円を引きます。

②10万円を引いた後の残りの30万円にパパの所得税の税率の20%をかけます。すると、6万円になります。

ドレミ
この6万円が戻ってくる金額です。

※還付金の限度額は10万円です。そのため、この事例では医療費合計が100万円を超えると計算上は還付金が10万円以上になりますが、実際に戻ってくる金額は10万円になります。

 

タクシー代金、電車賃も対象


通院や入院する際のタクシー代金や電車賃も全て対象です。

忘れないように領収書にメモ書きするか、医療費控除の明細書のエクセル(下で詳しく説明します)に随時入力しておくといいですよ。

 

お金が戻ってくるのはいつ?どこに?

4月末に還付されます。

確定申告書類に自分で記載した金融機関にお金が戻ってきます。金融機関に振り込まれる前後に税務署からハガキが届きます。内容は「お金をいくら振り込みますよ」というお知らせです。

 

 

 

 

出産に関する確定申告(還付申告)の概要

税務署に提出する時期、方法は?

意外と知られていないのが還付の申告期限。

医療費控除などの還付申告の場合は申告年の翌年1月1日から5年間有効です。

例えば2017年10月に出産した場合、2018年1月1日から2023年12月31日までの間で税務署に還付申告の書類を提出すれば良いということです。子供が幼稚園に入園してから、一人で税務署に行き手続きすることも可能ということです。

 

ドレミ
確定申告といえば、通常2月中旬から3月中旬くらいまでにやらなければならないイメージがありますが、その時期の確定申告は主に税金の支払いがある人が対象です。

 

🔶直接税務署に行く場合

医療費控除などの還付の申告だけの場合&急ぎではない場合は、確定申告の時期を避けた方がいいです!

確定申告の時期は、数時間ずっと行列に並ぶ可能性もあります。(整理券の配布などの対応はないので…)

早く還付金を受け取りたいということであれば、出産した年の翌年の1月中に申告しましょう!

 

 

🔶郵送でもOK!

税務署に行かずに書類を郵送するという方法もあります。

ドレミ
国税庁のHPでは、簡単に申告書を作成できるコーナーがあります。

そこでは「会社から配布される源泉徴収票」と「自分で作成した医療費控除の明細書」を見ながら金額を入力するだけで自動で申告書が作成されます。

さらに印刷も可能です。印刷した申告書に判子を押して書留で郵送します。

※参考:平成29年の確定申告等作成コーナー

www.keisan.nta.go.jp
 
【確定申告書等作成コーナー】-TOP-画面
https://www.keisan.nta.go.jp/h29/ta_top.htm#bsctrl

 

 

 

提出書類はできるだけ妊娠中に確認しよう!

 
ドレミ
2019年分の確定申告までは、2通りの提出方法があります。どちらか好きな方が選べる!

①医療費控除の明細書を作成して提出(領収書は提出不要)
②領収書だけ提出(医療費控除の明細書不要)

②の方法だと、合計額だけ分かれば(入力すれば)いいのでめっちゃ楽ですよ!
2020年分からは①のみになります!

 
 

🔶医療費控除の明細書

定型のフォーマットあります。

ドレミ
難しい内容は何一つありません。ただ医療費を払った金額等を書いた一覧表です。

詳細は後程ご説明します。

国税庁リンク

 

 

注意点!

医療費の領収書は5年間自宅保管が義務付けられています。

税務署から求められたら提示又は提示しなければならない、と決められています。このような状況になる可能性は低いものの、念のためしっかり管理・保管してください。

 

 

 

 

出産費用はどこまで医療費控除の対象?

純粋に自分が負担した金額が対象、と、考えるとわかりやすいです。

出産前、出産時、産後の3つに分けて詳しくご説明します。

 

出産前の対象金額は?

私の場合は出産前に自己負担が6.8万円ありました。以下内訳です。

🔶妊娠確定前に約3万円

地方自治体から母子手帳や助成チケットが配布されるのは妊娠確定となってからです。

ですので、生理の遅れにすぐ気づき妊娠検査薬で陽性が出てすぐに産婦人科にかかった場合、初めから3回ぐらいの受診は全額自己負担です。1回で5千円から1万円かかるため合計3万円前後の支払いがあります。

 

🔶妊娠確定後の定期の妊婦健診で約3.8万円

さらに、妊娠確定してからの通常の妊婦健診については、地方自治体から配布される助成金のチケットが使えます。

しかし、実際はそのチケットだけでは足りずに自己負担が発生します。

全くない時は少なく、ほぼ毎回数千円から多い時で7千円程合計で3.8万円にもなりました。

 

 

出産時の対象金額は?

私の場合、病院を退院する際に約30万円の支払いがありました。

ただし、全額が医療費控除の対象ではありません。30万円から9万円のベット差額代を差し引き、対象額は21万円でした。

以下で詳しくご説明します。

 

🔶本当の費用は?出産一時金とは?

実際に出産時にかかった費用は30万円ではありません!

退院時の支払明細書に記載されていた金額は、な、なんと72万円

では、なぜ私は退院時に30万円しか支払っていないのかというと、差額の42万円は国の制度で出産一時金を使っているからです。(国から直接42万円が医療機関に支払われる)

 

🔶支払額30万円のうち医療費控除の対象外はいくら?

対象外の項目の代表的な例は3つあります。

 

①ベット差額代
入院したときに、自分の希望で個室に入った場合の個室にかかる料金分のことをベット差額代と呼びます。私の場合、個室を希望したためベット差額代9万円は医療費控除の対象外でした。

ドレミ
ただし、自分の希望ではなく医師の判断や病院の都合で個室に入院した場合は医療費控除の対象となります。

②医療保険請求代
医療保険で出産時の入院に対して保険金が支払われる場合にはその金額分が対象外です。私の場合は、当時医療保険に入っていなかったため0円でした。

 

③高額療養費
健康保険組合から支給されるものです。私の場合は0円でした。
標準月額報酬に応じて1ヶ月単位で医療費が高額になった場合にある一定の金額以上は自己負担にならない、というものです。事前申請と事後申請が選べます。

 

 

産後の対象金額は?

合計2.2万円かかりました。内訳は以下でご説明します。

🔶1ヶ月健診

出産日から約1ヶ月後にママ自身と赤ちゃんの2人、それぞれの健診が必須です。

合計約1.2万円かかりました。

🔶母乳外来

任意で受診できます。1回で約5千円。2回通ったので約1万円でした。

 

 

医療費控除で4万円もお金が戻ってきた!

私の場合、ここまでの金額をまとめると、

・出産前6.8万円
・出産時21万円
・産後2.2万円

出産に関する医療費控除の対象額は合計30万円でした。

我が家では、私より税率が高い夫の方で確定申告(還付手続)をしました。

30万円から一律10万円を引き、残り20万円に税率をかけて…4万円!

ドレミ
4万円もあれば、一泊旅行に行ったり、焼き肉屋さんに月1回で4ヶ月連続行けちゃいますよ~。嬉しい臨時収入ですよね。

 

 

 

 

妊娠中にやっておくと良いこと

先ほど説明の繰り返しになりますが、

ドレミ
2019年分の確定申告までは、2通りの提出方法があります。どちらか好きな方が選べる!

①医療費控除の明細書を作成して提出(領収書は提出不要)
②領収書だけ提出(医療費控除の明細書不要)

②の方法だと、合計額だけ分かれば(入力すれば)いいのでめっちゃ楽ですよ!
2020年分からは①のみになります!

 

領収書を保管

①②どちらを選んでも領収書は必要です。

保管はざっくりでOK!
とにかくこのクリアファイルに全て入れておく、と決めておけば「どこに行ったかな?」と探すことはなくなります。

国税庁のエクセルのフォーマットを利用して医療控除の明細書を作成しよう!

①医療費控除の明細書を作成して提出(領収書は提出不要)』の場合

ドレミ
医療費控除の明細書は、人ごと・医療機関ごとに合計額を記載するだけでオッケーです!!
 
実は、今回別件で税務署に電話した際に偶然このことを教えてもらいました。

私は今まで長男・次男の出産時に確定申告(医療費控除)をしていますが、領収書1枚につき明細書で1行記載していました。すごく面倒な作業でした…

以前税務署で内容を確認した際に、『人ごと・医療機関ごとに合計額でいいですよ!』と教えてもらえず…

 
 
 
 

🔶国税庁のHPを確認しよう!

国税庁のHPでは、昨年の医療費控除の明細書のエクセルデータがダウンロードできるのでそれを使うと便利です。必要な項目、金額欄を満たしていれば他のフォーマットでもOKです。

※1月にその年の確定申告で提出するエクセルデータが国税庁のHPにアップされます。念のためチェックしてください。基本的には大きな変化はない可能性が高いです。

🔶控除欄とは?

確定申告で提出する一覧表には、控除欄というものがあります。控除欄とは、医療費控除の対象外いうことです。対象外は主に4つあります。

①個室等にかかるベット差額代
入院した際に、自分の意思で個室にした場合の個室にかかる差額。
例えば、病院にもよりますが大部屋で1万円の場合、トイレ付き個室は1万4千円。この場合のベット差額代は4千円です。

 

②出産一時金
全ての妊婦さんに該当するのは、出産時一時金(出産時にかかる費用を国が負担する)約42万円。

国から病院に直接代金が支払われる制度を利用することが多いです

※もし実際に自分で国から42万円を受け取ってから病院に支払う方法を選んだ場合には、この控除欄に金額を記載する必要があります。

 

③医療保険での支払額
医療保険に加入している場合、申請によりお金が支払われます。その金額は医療費控除の対象外となります。

 

④高額療養費
健康保険組合から支給されるものです。
帝王切開や吸引分娩、鉗子分娩などは、それらにかかった医療費は高額療養費の対象となります。

例.年収700万円のサラリーマンのパパで還付申請する場合
ママが帝王切開で出産し、病院の窓口で20万円の支払いました。その後、健康保険組合に申請したところ115,903円が戻ってきました。つまり自己負担は84,097円です。84,097円が医療費控除の対象額になります。
 

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

こちらの記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

 

【2019/2/1更新内容】
2019年分の確定申告までは、2通りの提出方法があります。どちらか好きな方が選べる!

①医療費控除の明細書を作成して提出(領収書は提出不要)
②領収書だけ提出(医療費控除の明細書不要)

②の方法だと、合計額だけ分かれば(入力すれば)いいのでめっちゃ楽ですよ!
2020年分からは①のみになります!

※税務署により見解が異なるため、国税庁に確認しました。全ての税務署で適用されるとのことです。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

ドレミ

1歳、5歳の男の子2人を子育て中のワーママです。 これまで派遣で8年働いてきました。(現在2回目の育休中) 結婚後、激務の職場を退職し転職活動するも全く採用されない日々・・・。 そんな私は派遣に救われました。 正直、子供が生まれる数ヶ月〜1年ぐらい派遣で働こうという軽い気持ちでスタートしたのに、気づけば現在まで派遣社員として8年間勤務しています。 実は、主婦にとって派遣という働き方はメリットが多いんです! 派遣で働いたことがない人は、「私には専門的な知識や資格がないから派遣は無理」と敬遠してしまいがちですが、高卒で資格なしでも事務職のお仕事はたくさんあります。 派遣の魅力をお伝えできればと思い『仕事』というカテゴリーで派遣についての記事を書いています。 派遣については少しお役に立てるかもしれないので、質問や疑問などあればお気軽にどうぞ(^^)