「妊娠中に食べてはいけないものがたくさんあって分かりづらい・・・」
「妊娠中に必ず摂取したほうがいい栄養素が数字だとよく分からない・・・
「効果的な調理法・レシピも知りたいな」
妊娠後は、自分の体調だけでなく赤ちゃんのために食生活に気をつけなければいけないことはわかっていても
『何を食べてはダメ?どう気をつければいいの?必要量を摂取するにはどうすればいい?』
と悩んでしまいますよね。
そこで、今回は主に厚生労働省の資料を使って、それぞれ3つのポイントでわかりやすくご説明します。
・ポイント1:【主食】
・ポイント2:【主菜】
・ポイント3:【野菜、乳製品】
・ポイント1:【生もの類】
・ポイント2:【動物性のビタミンA】
・ポイント3:【アルコール、カフェイン】
おすすめの調理方法・レシピなどもあわせてご紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね。
では、さっそくいってみましょう!
目次
【妊娠中に良い食べもの】ポイント1:主食
白米より玄米がおすすめ
妊娠中は、おなかの赤ちゃんの発育のためにエネルギーを確保する必要があります。
目安は、以下のとおりで徐々にごはんの量が多くなっていきます。
・16~28週は毎食ごはん茶碗1.3杯程度
・29週以降は毎食1.5杯程度
お肉や野菜と合わせてバランス良い食事が大事です。
玄米とは精白されていない状態のお米のことです。
玄米には、白米では取り除かれてしまう糠(ぬか)や胚芽がついた状態なので、ビタミン・ミネラル・食物繊維・マグネシウム・鉄など体に良く栄養価が高い成分が豊富に含まれています。玄米を取り入れることで、妊娠中に野菜やお肉を取りづらい場合でも様々な栄養を補うことができます。
玄米は「消化しにくい」という特徴があるためしっかり噛んで食べると腹持ちがよい反面、体調が優れない時には消化不良を起こす可能性があります。
まずは体調に合わせて玄米を白米の1〜3割程度の量にしてみたり、おかゆ、リゾットにしてみるのがおすすめです。
【妊娠中に良い食べもの】ポイント2:主菜
必要なたんぱく質の量は?
お肉、魚、卵、大豆製品などに含まれるたんぱく質は、赤ちゃんの体の骨格、筋肉、皮膚などを作る上で欠かせない栄養素です。
妊娠期全体を通して、たんぱく質を60g程度とる必要があります。
では実際にはどんな食事をすればたんぱく質を60gとれるでしょうか?
普段みなさんがよく食べているものを例にご紹介します。
これらの食材に野菜や果物を追加してバランス良い食事をとりましょう!
🔶朝ごはん
<たんぱく質合計:22.4g>
・5.0g:ごはん( 200g)
・5g:豆腐1/4
・12.4g:納豆1パック
🔶昼ごはん
<たんぱく質合計:21.2g>
・6.6g:食パン(6枚切り)
・6~7g;牛乳1杯/ヨーグルト1個
・8.6g:卵
🔶夕ごはん
<たんぱく質合計:25.8~29.5g>
・5.0g:ごはん( 200g)
・5g:豆腐1/4
以下3つのいづれか選択
・19.5g:牛もも肉(100gあたり)
・17.3g:鶏もも肉(100gあたり)
・15.8g:紅鮭一切れ
たんぱく質は鉄分の吸収率をあげる効果がある!
食事から摂取できる鉄の約 85%以上が吸収率の少ない非ヘム鉄と言われています。
非ヘム鉄の吸収率をあげるためには、良質なたんぱく質やビタミンCが大事!
赤身の肉や魚(※小型の魚)などを取り入れることで、妊娠中の悩みのひとつである貧血を予防できます。
魚類は小さめの種類で必須脂肪酸(EPA や DHA など)を多く含むいわし、さば、ぶりなどの青身魚を摂取するのがおすすめです。
医師によると、わたしのように貧血の自覚症状がないことも多いので注意が必要です。
妊娠前は貧血体質ではない人も、妊娠中はおなかの赤ちゃんに胎盤を通して血液が多く運ばれるため貧血になりやすいです。
できるだけ食事で栄養価が高いものを効率よく摂取しましょう。
サバの竜田揚げ 梅風味
【妊娠中に良い食べもの】ポイント3:野菜、乳製品
野菜でビタミン、ミネラルを!
野菜には、ビタミン・ミネラル・食物繊維など栄養素が豊富に含まれています。
普段の生活でも不足しがちな野菜ですが、特に妊娠中期以降は1日あたり380gを目標に摂取しましょう。
🔶生野菜で380g摂る場合
ほうれん草…約1.5束
胡瓜…約3本
南瓜…1/3/個
大根…1/3/本
トマト…中3個
🔶副菜の例
ほうれん草のおひたし・・・70g(10センチの小皿に乗るくらい)
野菜サラダ・・・70g(お茶碗1杯分くらい)
かぼちゃの煮もの・・・70g(直径5センチを2個ぐらい)
蒸し野菜…120g(お茶碗1杯分くらい)
おすすめは蒸し野菜。たれやソースで風味を変えてたくさんいただきましょう!
>>>簡単にホームパーティーのメニューを豪華に!いつもの料理にあれをプラスするだけ!
🔶お手軽な方法は主菜と野菜を一緒にとる!
まず、ハンバーグ、チキン、豚肉、魚の切り身などをフライパンで火を通しカリッと焼きお皿にあげます。
使用したフライパンの焦げなどがあればサッとキッチンペーパーで拭き取ります。
次にお茶碗約2杯分の野菜を軽く炒めて蓋をして蒸します。火が通ったら白だし等で味付けし、水と片栗粉であんかけ風にします。
主菜の上にたっぷり乗せて頂くと食べやすいですし、1食で1日の6〜7割近くの野菜を摂取できます。
全てまとめて食べやすい大きさにカットして、生のままジップロックなどに入れて冷凍庫に保存しておくと、使いたい時に包丁いらずでとても便利ですよ。
さらに、小松菜、にんじん、かぼちゃなどは脂質性のビタミンなので油との相性がよく、炒めることで吸収率がアップします。
余り野菜でオッケー♪厚揚げの野菜あんかけ
🔶野菜いっぱいのお味噌汁でも注意が必要!
私は妊娠当時にかかりつけ医から『お味噌は塩分が多いので、毎食頂くことは避けたほうがいいです。具だけを食べて汁は残しましょう。』とアドバイスを受けていました。
汁物にすると野菜を多く食べられますが、味噌汁などの塩分には注意が必要です。
豆乳鍋、トマトスープなど塩分が控えめでも野菜やお肉の旨味を感じられるものがおすすめです。
私も妊娠中は血圧が少し高めだったので注意が必要でした。
妊娠中、葉酸は妊娠前の約2倍必要!その理由は?
葉酸は、ビタミンB群の水溶性ビタミンで血液を作る作用があります。
妊娠前から妊娠初期にかけては通常(200ug)の約2倍である420ug必要とされています。
もし葉酸が不足してしまうと・・・
・赤ちゃんが神経管閉鎖障害になるリスクが高まる
・ママの体内が酸性化され赤ちゃんの発達に様々な悪い影響を及ぼす
という研究結果があります。
そのため、2000年から厚生労働省が『妊婦さんは葉酸を必ず摂取するように』と呼びかけています(母子手帳にも記載有)。
また、野菜などに含まれる生の葉酸は体内への吸収率が高くないことから、厚生労働省はサプリメントでの摂取を推奨しています。
私のおすすめの葉酸サプリメントは、こちらで詳しくご紹介しています↓
>>>つわりを軽減させる方法はこれ!2人出産経験者の私が、ママと赤ちゃんのためにおすすめする『あるもの』とは?
・マザーズ大賞の受賞歴もあって効能等が信頼できる
・赤ちゃんに必要な葉酸・ビタミン・ミネラルなどの必要量を1日たった4粒で摂取できる
乳製品
妊娠期にはカルシウムの吸収率が上昇することから、特に妊娠前と同じ必要量を摂取すれば良いとされています。
ただ、妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)などのにより胎盤機能低下がある場合には、妊娠前よりも多くのカルシウムが必要なのでかかりつけ医の指示にしたがいましょう。
実際にカルシウムは成人女性30代で600mg必要とされていますが、不足している人が多いのも事実。
例えば、牛乳2杯とプロセスチーズ1個だけで1日の必要量の約8割を補えます!
あとは食事の中でバランスよく摂取できると理想的ですよね(^^)
・牛乳1杯(200g):220mg
・プロセスチーズ1個:126mg
・ヨーグルト(100g):120mg
・干しえび10g:約710mg
・煮干し10g:約220mg
・水菜1/4束:105mg
・小松菜1/4束:119mg
・切り干し大根15g:81mg
・納豆1パック:45g
【妊娠中にダメな食べ物】ポイント1:生もの類
魚介類
🔶避けたほうが良い理由:食中毒(リステリア菌感染)を防ぐため
妊娠中は、妊娠中は免疫力が低下しているので普通の人よりも食中毒にかかるリスクが高いです。さらに、リステリア菌は塩分に強いため冷蔵庫で保存していても増殖する菌です。
🔶避けたほうが良い理由:生ものの中にいる寄生虫(トキソプラズマ)が体内に入るのを防ぐため
生ものには寄生虫(トキソプラズマ)が付着していることがあります。
胎盤を経由しておなかの赤ちゃんに入り込むと、先天性トキソプラズマ症にかかってしまうことも。
赤ちゃんが生まれた後も脳や目に障害が起こる可能性もあります。(水頭症や視力障害など)
🔶避けたほうが良い理由:水銀含有量が多いため
人間に無害な水銀でも海の中の微生物や魚の体内に蓄積されることで、特に大型の魚の中には有害な「メチル水銀」が蓄積されてしまいます。
私たちはこの『メチル水銀』を体の外に排出する機能がありますが、お腹の中の赤ちゃんには体の外に排出する機能がありません。そのため、ママがたくさんの大型魚を食べてしまうと、赤ちゃんの中枢神経の発達に悪い影響があると言われています。
メカジキ、クロマグロ、メバチマグロ、キンメダイ
・2週間に2回程度まで(約160g)
マカジキ、キダイ、ミナミマグロ
お魚にはたくさんの豊富な栄養もあります。特にタンパク質は赤ちゃんにも届けたい栄養素のひとつ。
サンマ、イワシ、サバ、エビ、タラなどはメチル水銀濃度が低い水産物なので適量をバランスよく取り入れてくださいね。
◾️サバの大根おろしポン酢和え
フライパンにオリーブオイルを入れサバの両面をカリッと焼いて、大根おろしとポン酢を添えるだけ。
ポン酢はお醤油より塩分も低く、妊娠中は酸っぱさがクセになります。
塩サバの場合は、塩分が多いのでフライパンでカリッと焼いたらお湯をサバが浸かるぐらい入れて3分程度煮て塩抜きするといいですよ。塩抜きしたらお湯を捨てて、仕上げに両面を軽く焼きましょう。
◾️茹でたブロッコリーやかぼちゃにツナを合わせた一品
ツナ缶は比較的メチル水銀濃度の低い種類のキハダマグロが使われていることが多いようです。
油分が多いため、野菜と一緒に食べのがおすすめです。
生卵
🔶避けたほうが良い理由:サルモネラ菌による食中毒を防ぐため
卵はスーパーフードの一つでとても栄養価が高いのですが、妊娠中は生卵での摂取は避けたほうが良いです。
理由は、卵の殻にサルモネラ菌が付着していることがあり食中毒を引き起こす可能性があるからです。
卵は加熱調理をすれば問題ありません。サルモネラ菌は75℃で1分以上加熱すると死滅するからです。
◾️具沢山野菜とツナのキッシュ
冷凍小松菜(鉄分)、冷凍ブロッコリー(葉酸)、ツナ缶、大豆の水煮、プロセスチーズなど、まな板要らずの材料を使って簡単なキッシュがおすすめです。私がよく作っているレシピです。
フライパンに卵以外の材料を入れオリーブオイルで軽く炒めたら、溶いた卵2個を回し入れて外側が少し固まってきたら蓋をして弱火で4分。簡単キッシュの出来上がり♪
フライパンの中でフライ返しで6~8等分に切ってお皿に盛れば、おしゃれで美味しい一品です。
生肉
🔶避けたほうが良い理由:生ものの中にいる寄生虫(トキソプラズマ)が体内に入るのを防ぐため
生肉には「寄生虫であるトキソプラズマ」が付着している可能性があります。先にご説明した魚介類と同じです。
お腹の中の赤ちゃんに影響があるだけでなく、生まれてきてからも重い障害が残ってしまう可能性があるので生肉は避けましょう。
お肉には妊婦さんに必要なタンパク質が豊富なので、カロリーに気をつけながら摂取しましょう!
◾️野菜たっぷりの豆乳鍋
鍋に野菜やキノコを入れ、具材が8割隠れるぐらいの水を入れて火にかけます。
グツグツ沸騰したらお肉類を入れ火が通ったところで、白だし又はコンソメで味付けし豆乳を投入!
隠し味に味噌、すりごまを入れると深みが出て旨味も増します♪
豆乳も味噌も大豆製品なのでタンパク質が豊富です。また、お鍋にすると野菜をたくさん食べられるので妊娠後期になりがちな便秘も防げます♪
私は妊娠後期に体重がかなり増えてしまった時に色々な鍋を楽しんでいました。
ナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)
🔶避けたほうが良い理由:食中毒(リステリア菌感染)を防ぐため
先に述べたように、リステリア菌は非加熱のカマンベールやブルーチーズなどの乳製品に付着している可能性があります。そのため摂取しないほうが良いでしょう。
妊娠中はむくみやすいので、塩分に注意しながら加熱済みのチーズを摂取してくださいね。
私は妊娠中にチーズを職場の冷蔵庫にも常備していて、小腹が空いたときなどに食べていました。暴飲暴食を防げる効果がありましたよ。
プロセスチーズ、スライスチーズ、カマンベールチーズ
・妊婦さんが加熱したら食べても良いチーズ
とろけるチーズ類全て
【妊娠中にダメな食べ物】ポイント2:動物性のビタミンAが桁違いのうなぎやレバー
レバー ・ うなぎ
🔶避けたほうが良い理由:赤ちゃんの形態異常を防ぐため
ビタミン A は上皮細胞、器官の成長や分化に関与するために、妊婦さんにとって重要なビタミンです。
ビタミン A は色々なお野菜に少量ずつ含まれている栄養素なので、バランスよく野菜を摂取することで必要量を補えます。
注意すべきは、うなぎやレバーです。
ビタミン A の含有量が並外れて多いためどうしても食べたい場合は「うなぎは1/2 串」「レバーは1かけ程度」までにおさえましょう。
【妊娠中にダメな食べ物】ポイント3:アルコール、カフェイン
アルコール
🔶避けたほうが良い理由:胎児性アルコール症候群を防ぐため
妊娠中のママがアルコールを摂取すると、胎盤を通して赤ちゃんにアルコールが届き『胎児性アルコール症候群』を引き起こす可能性があります。『胎児性アルコール症候群』は小脳低形成などの脳の障害、成長の遅れなど様々な影響をもたらします。
妊娠に気づくのが遅れてしまいアルコールを摂取し続けていた場合など、不安なことがあれば医師に相談してください。
カフェイン
🔶避けたほうが良い理由:低体重児やリスクが伴う出産を防止するため
カフェインには気持ちを落ち着かせ、ストレスを和らげる等の効能もあります。
ただ、妊娠中は注意が必要です。
妊婦さんがカフェインを大量に摂取すると、低体重児やリスクが伴う出産など悪影響を与える可能性があるからです。
WHO(世界保健機構)が公表している妊婦のカフェインの摂取推奨基準は1日300mg未満です。(200mg未満を推奨する国もあり)
推奨基準があっても、妊娠中は飲まないほうが良いのも事実です。
私はコーヒーが大好きだったので、妊娠中にコーヒーを控えることがストレスになっていました。
コーヒーという名称がついていますが、コーヒーに近い味わいでノンカフェインです。栄養価が高く、妊娠中のむくみ改善や不足しがちな鉄分やカリウムも豊富に含まれています。
私は長男の出産から5年経った今でもたんぽぽコーヒーを愛飲しています。最近では5歳の長男も3倍程度に薄めて麦茶感覚でゴクゴク飲んでいます(^^)
たんぽぽコーヒーは産後に悩みがちな母乳育児にも効果があります。
妊娠中からママの体をしっかり準備できる飲み物なのでおすすめです。詳しくはこちらへ↓
以上です。
妊娠中は妊娠前に比べ貧血や下痢・便秘になりやすかったり、つわりで栄養が取れないということもありますが、ストレスを溜めないことが大事です。
バランス良い食事にたんぽぽコーヒー、葉酸サプリメントなども取り入れてママの体調を整えてくださいね(^^)
葉酸は、お腹の赤ちゃんのためだけでなくママのつわりを和らげたり体調を整える作用もあるのでぜひ取り入れてみてくださいね。私のおすすめの葉酸サプリメントは、こちらで詳しくご紹介しています↓
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※参考資料
厚生労働省:妊産婦のための食生活指針