【2019】扶養の手取りを全て計算してみた!扶養が外れるといくら損する?全ての壁(103,130,150,201万円)で徹底解説!

  • 扶養の手取りって毎月どのくらいなの?
  • もし、扶養の上限額を超えたら(扶養が外れたら)いくら損する?
  • 妻が夫の扶養になると、夫の税金はどのくらい得するの?

この記事では、このような疑問に答えていきます。

 

扶養とか税金とか、仕組みがわかりづらいですよね。

でも、働いているママ・働こうと考えているママには必ずチェックしてほしい!

なぜなら汗水流して働いたのに、手取りが少なくなってしまう年収があるからです。

 
扶養内で効率よく働くための結論を先にお伝えすると・・・
【この記事のPOINT】
  • 大企業で働くママは、年収が130万円ぐらいになりそうなら、年収106万円未満におさえる
    年収104万円と年収130万円の手取り額はほぼ同じだから!

  • 大企業以外で働くママは、年収が155万円ぐらいになりそうなら、年収130万円未満(※交通費含む)におさえる
    年収129万円と年収155万円のの手取り額はほぼ同じだから!

  • 年収が155万円より多いなら、できるだけたくさん稼ぐ
 
ということになります。
 
では、詳しくみていきましょう!
 
 
 
※パートで扶養内のベストな年収を知りたい人向けの記事はこちら↓

 

【前提】「夫の年収500万円(税率10%)、妻が夫の扶養に入る」として手取りを計算します

 
この記事で計算する収入(年収)の額面と手取りの比較には、前提があります。
 

前提
・夫の年収500万円(税率10%)
・夫婦の収入は給与のみ
・妻が夫の扶養になる
 
 
『妻が夫の扶養になる・妻が夫の扶養内で働く』ということは夫の税金が安くなることも意味しますので、夫の税金がどのくらい安くなるのかも合わせてご紹介します。
 
ドレミ
参考までに。
夫の年収700万円の場合は概ね税率が20%なので、妻が夫の扶養になることで夫の税金が安くなる金額が年収500万円の2倍になります。

例えば、妻が専業主婦(年収0円)なら夫が年収500万円では年間3.8万円夫の税金が安くなり、年収700万円では年間7.6万円夫の税金が安くなります。

 
 
※社会保険で夫の扶養に妻が入りたい場合は、念のため事前に夫の会社の人事に「妻が扶養になれるか」を確認してください。
 
 

給与に出てくる専門用語、扶養(配偶者控除・配偶者特別控除)等についてはこちらの記事で分かりやすくご紹介しています。

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専業主婦との違い:年収0円、93万円の手取り額を比較!

 
☝️POINT! 
・妻が働いていなくても(年収0円)、夫の扶養になることで夫の税金が年間71,000円安くなる。
・妻の年収93万円は雇用保険料が年間2,790円かかるのみ。
 

年収93万円は、住民税がギリギリかからない年収です。

よって、支払いは雇用保険料のみです。

 

扶養の可否

項目 年収0円 年収93万円
所得税
住民税
社会保険

 

年収別の比較表

各項目 年収0円 年収930,000円
手取り/額面 99.7%
額面 年収 0円 930,000円
月収   0円 77,500円
差引くもの
【年間】
所得税  0円   0円
住民税 0円 0円
社会保険料 0円 0円
雇用保険料 0円   2,790円
手取り 年間 0円  927,210円
月間 0円 77,268円
夫の税金の減額分(年間) 71,000円 71,000円
 

 

 

 

所得税『103万円の壁』:年収103万円、104万円の手取り額を比較!

 
☝️POINT! 
・妻の年収103万円と104万円の額面1万円の増加に対して、手取りは8,470円増加(15.3%減少)で悪くはない
・妻が夫の扶養になることで夫の所得税が年間38,000円安くなる

 

通称『年収103万円の壁』には、2つのポイントがあります。

①妻の所得税
妻の年収103万円までは妻に所得税がかからない

②夫の所得税
妻の年収103万円までは夫の所得から38万円が差し引ける
→2018年税制改正あり:妻の年収150万円までは夫の所得から38万円が差し引ける、に変更された

ドレミ
税制改正で2018年分から妻の年収150万円までは、夫の所得から38万円が差し引けるようになりました。つまり妻の年収150万円までは年間38,000円夫の税金が安くなります。
 
 
この年収だと所得税の税率はたった5%(※)なので差し引かれる所得税は意外と少ないため、どうにかして年収103万円以内におさめるようにする必要はないです。
 
 
※参考:所得税の税率が5%なのは、年収2,525,000円ぐらいまで。

 

扶養の可否

項目 年収103円 年収104万円
所得税
住民税 × ×
社会保険

 

年収別の比較表

各項目 年収103万円 年収104万円
手取り/額面 99% 99.8%
額面 年収 1,030,000円 1,040,000円
月収   85,833円 86,667円
差引くもの
【年間】
所得税  0円   500円
住民税 7,500円 8,500円
社会保険料 0円 0円
雇用保険料 3,090円   3,120円
手取り 年間 1,019,410円  1,027,880円
月間 84,951円 85,657円
夫の税金の減額分(年間) 38,000円 38,000円
 

 

 

 

社会保険料『106万円の壁』:年収105万6千円、106万円の手取り額を比較!

☝️POINT! 
・年収105万6千円と106万円の額面4千円の増加に対して、手取りは約15万円減少してしまう逆転減少が起きる。
年収105万6千円の手取り104万円を得るためには、年収130万円ぐらいが必要。(約20万円分が社会保険料)

・夫の扶養になることで夫の税金が年間38,000円安くなる
 
 
年収106万円で社会保険への加入の条件を満たす(※)人を想定して計算しました。
 
年収105万6千円(社会保険へ加入しなくていいギリギリの年収)との比較を行っています。
 
 
ドレミ
額面に対する手取りの率が年収105万6千円では98.6%で高いのに対し、年収106万円では84,6%まで下がります。
社会保険料は額面の14%を支払うから負担が大きい…。
 
 
 

扶養の可否

項目 年収105.6万円 年収106万円
所得税
住民税 × ×
社会保険 ×

 

年収別の比較表

各項目 年収105.6万円 年収106万円
手取り/額面 98.6% 84.6%
額面 年収 1,056,000円 1,060,000円
月収   88,000円 88,333円
差引くもの
【年間】
所得税  1,300円   1,500円
住民税 10,100円 10,500円
社会保険料 0円 148,400円
雇用保険料 3,168円   3,180円
手取り 年間 1,041,432円 896,420円
月間 86,786円 74,702円
夫の税金の減額分(年間) 38,000円 38,000円

 

※106万円が上限額になるのは以下の条件を全て満たす人
・正社員が501人以上の会社で勤務
・収入が月8万8000円以上
・雇用期間が1年以上の見込み
・所定労働時間が週20時間以上
・学生ではない

収入に残業手当、通勤手当、賞与は含まない

 

※社会保険料を払うということは、老後の年金が増える?というメリットも意味しますが、「払い込んだ保険料」より「もらえる年金」の総額が多くなるのは概ね平均寿命前後という計算結果が出ています。(勤務20年以上など細かい条件あり)

 

 

 

社会保険料『130万円の壁』:年収129万6千円、130万円の手取り額を比較!

☝️POINT! 
・年収129万6千円と130万円の額面4千円の増加に対して、手取りは約18万円減少してしまう逆転減少が起きる。
年収129万6千円の手取り124万円を得るためには、年収155万円ぐらいが必要。
・夫の扶養になることで夫の税金が年間38,000円安くなる
 
 
年収130万円で社会保険への加入しなければいけない人を想定して計算しました。

ドレミ
前項目の「年収106万円で社会保険加入の条件」に該当しない人、ということです。
年収129万6千円(社会保険へ加入しなくていいギリギリの年収)との比較を行っています。
 

ドレミ
年収106万円の時と同じ現象が…。
額面に対する手取りの率が年収129万6千円では96%で高いのに対し、年収130万円では82%まで下がります。
やはり、社会保険料は額面の14%を支払うから負担が大きい…。
 

扶養の可否

項目 年収129.6万円 年収130万円
所得税
住民税 × ×
社会保険 ×

 

年収別の比較表

各項目 年収129.6万円 年収130万円
手取り/額面 96% 82%
額面 年収 1,296,000円円 1,300,000円
月収   108,000円 108,333円
差引くもの
【年間】
所得税  13,300円   13,500円
住民税 34,100円 34,500円
社会保険料 0円 182,000円
雇用保険料 3,888円   3,900円
手取り 年間 1,244,712円 1,066,100円
月間 103,726円 88,842円
夫の税金の減額分(年間) 38,000円 38,000円
 

 

 

 

 

所得税『150万円の壁』:年収150万円、151万円の手取り額を比較!

 
☝️POINT! 
・年収150万円は扶養(配偶者控除)の上限額。
・年収151万円の場合は、夫の扶養になることで夫の税金が年間3万6千円安くなる。
 

妻の年収150万円は所得税の扶養「配偶者控除」が適用されます。
 
妻の年収150万円を超えると扶養「配偶者特別控除」に切り替わります。
 
 
 
ドレミ
妻の年収150万円と151万円で、夫の税金が安くなる金額は2千円しか変わりません。
そのため、妻の年収を150万円に抑えるメリットはあまりないです。
 
 
⭐️ざっくり理解しよう!
 
・所得税の扶養「配偶者控除」は、妻の年収150万円までは夫の所得から38万円を差し引ける制度です。
 
・所得税の扶養「配偶者特別控除」は、妻の年収150万円超から201万円まで年収額に応じて夫の所得から3〜36万円差し引ける制度です。年収が上がれば差し引ける金額が少なくなります。(年収151万円は36万円差し引ける)
給与に出てくる専門用語、扶養(配偶者控除・配偶者特別控除)等についてはこちらの記事で分かりやすくご紹介しています。

 

扶養の可否

項目 年収150万円 年収151万円
所得税 ◯(配偶者控除:38万円) ◯(配偶者特別控除:3〜36万円)
住民税 × ×
社会保険 × ×

 

年収別の比較表

各項目 年収150万円 年収151万円
手取り/額面 80.5% 80.4%
額面 年収 1,500,000円 1,510,000円
月収   125,000円 125,833円
差引くもの
【年間】
所得税 23,500円   24,000円
住民税 54,500円 55,500円
社会保険料 210,000円 211,400円
雇用保険料 4,500円   4,530円
手取り 年間 1,207,500円 1,214,570円
月間 100,625円 101,214円
夫の税金の減額分(年間) 38,000円 36,000円
 

 

 

 

所得税『201万円の壁』:年収201万円、202万円の手取り額を比較!

 
☝️POINT! 
・年収201万円は扶養(配偶者特別控除)の上限額。
・年収201万円の場合は、夫の扶養になることで夫の税金が年間3,000円安くなる。
 

年収201万円と202万円の違いは所得税の扶養(配偶者特別控除)があるかどうかだけ!
 
ドレミ
しかも、夫の税金減少分は年間でたった3,000円なので年収を201万円までに抑えるメリットはあまりないです。
 

 

扶養の可否

項目 年収201万円 年収202万円
所得税 ×
住民税 × ×
社会保険 × ×

 

年収別の比較表

各項目 年収201万円 年収202万円
手取り/額面 82.86% 82.83%
額面 年収 2,010,000円 2,020,000円 
月収   167,500円 168,333円
差引くもの
【年間】
所得税  49,000円   49,500円
住民税 105,500円 106,500円
社会保険料 281,400円 282,800円
雇用保険料 6,030円   6,060円
手取り 年間 1,568,070円 1,575,140円
月間 138,796円 131,262円
夫の税金の減額分(年間) 3,000円 0円
 

 

夫の会社の『扶養手当』の条件も必ずチェックしよう!

妻が夫の扶養に入ることで夫の会社から妻の扶養手当が毎月数千円〜数万円出るケースがあります。

逆に言えば、妻が夫の扶養から外れる場合には毎月の扶養手当がなくなります。

扶養手当の金額や妻の年収上限額は会社が独自に決めるものなので、扶養手当の条件も金額も会社により異なります。

夫の扶養内だった妻が働き出す場合・妻がパートからフルタイムへ移行するなど妻の年収が増える時には、前もって夫の会社の『扶養手当の条件(就業規則などに記載あり)』をしっかりチェックして、世帯での手取合計額を把握しましょう!

 

 

まとめ:扶養の上限額を知って効率よく働こう!

この記事では、様々な年収の壁の手取り額を具体的にご紹介しました。

思ったより税金って少ないんだな、とか、実は社会保険料って高いな、などと理解してもらえたら幸いです。

何より、扶養内で効率よく働くためには『社会保険の扶養内』というのが大事!

 
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ABOUTこの記事をかいた人

ドレミ

1歳、5歳の男の子2人を子育て中のワーママです。 これまで派遣で8年働いてきました。(現在2回目の育休中) 結婚後、激務の職場を退職し転職活動するも全く採用されない日々・・・。 そんな私は派遣に救われました。 正直、子供が生まれる数ヶ月〜1年ぐらい派遣で働こうという軽い気持ちでスタートしたのに、気づけば現在まで派遣社員として8年間勤務しています。 実は、主婦にとって派遣という働き方はメリットが多いんです! 派遣で働いたことがない人は、「私には専門的な知識や資格がないから派遣は無理」と敬遠してしまいがちですが、高卒で資格なしでも事務職のお仕事はたくさんあります。 派遣の魅力をお伝えできればと思い『仕事』というカテゴリーで派遣についての記事を書いています。 派遣については少しお役に立てるかもしれないので、質問や疑問などあればお気軽にどうぞ(^^)